むし歯について
むし歯とは
むし歯(齲歯)は、歯の表面を覆うエナメル質が細菌によって侵され、歯が損傷を受ける病気です。進行すると象牙質や歯髄(歯の神経)にまで達し、痛みや感染を引き起こします。
むし歯の原因
- 細菌:口内に存在するミュータンス菌などの細菌が食物の糖分を分解し、酸を生成します。この酸がエナメル質を溶かし、むし歯を引き起こします。
- 糖分:糖分が多い食べ物や飲み物を摂取することで、細菌が酸を生成しやすくなります。
- プラーク(歯垢):細菌や食べ物の残りが歯の表面に付着し、プラークが形成されます。プラークが長時間残ると酸が発生し、むし歯の原因となります。
歯周病について
歯周病とは
歯と歯茎の間にはプラーク(歯垢)が溜まりやすく、これを適切に取り除かないと歯茎に炎症を引き起こし、腫れや出血を引き起こします。歯周病は、歯の周囲の組織が炎症を起こしている状態を指します。次のように分類されます。
- 歯肉炎:炎症が歯肉に限定されている状態。
- 歯周炎(歯槽膿漏):炎症が歯槽骨や歯根膜にまで広がっている状態。
歯周病の原因
1. プラーク(歯垢)
- プラークの形成:歯の表面に付着する細菌の塊です。プラークは食べ物の残りや唾液中の物質と結びつき、歯と歯茎の間に溜まります。
- バイオフィルム:プラークはバイオフィルムとして知られる細菌の集合体を形成し、歯の表面に強固に付着します。
2. 歯石
- 硬化したプラーク:プラークが硬化して歯石(タルタル)になります。歯石は歯ブラシでは除去できず、専門的なクリーニングが必要です。
- 刺激:歯石は歯茎を刺激し、炎症を引き起こします。
3. 不適切な口腔ケア
- ブラッシング不足:適切に歯を磨かないとプラークが蓄積し、歯周病のリスクが高まります。
- デンタルフロスの使用不足:デンタルフロスを使用しないと、歯と歯の間のプラークを除去できません。
4. 遺伝的要因
- 遺伝的な感受性:家族に歯周病の患者がいる場合、遺伝的に歯周病にかかりやすいことがあります。
5. 生活習慣
- 喫煙:タバコの使用は歯周病のリスクを高め、治療の効果を減少させます。
- ストレス:ストレスは免疫力を低下させ、歯周病の進行を助長します。
- 不適切な食生活:栄養のバランスが悪い食生活は、口腔内の健康を損なうことがあります。
6. 全身的な健康状態
- 糖尿病:糖尿病は歯周病のリスクを高め、逆に歯周病が糖尿病のコントロールを難しくすることもあります。
- 免疫不全:免疫力が低下すると、歯周病菌に対する抵抗力が弱くなります。
7. 歯の位置や形状
- 不正咬合:歯並びが悪いと、プラークがたまりやすくなり、歯周病のリスクが高まります。
- 詰め物やかぶせ物:不適切な詰め物やかぶせ物は、清掃が難しくなり、プラークが蓄積しやすくなります。
8. ホルモンの変化
- 妊娠:妊娠中のホルモンの変化は、歯茎を敏感にし、炎症を引き起こしやすくします。
- 更年期:更年期のホルモン変動も歯茎の健康に影響を与えることがあります。
これらの要因が組み合わさって歯周病を引き起こし、進行させることがあります。予防には、適切な口腔ケア、定期的な歯科検診、健康的な生活習慣が重要です。
当院のむし歯・歯周病治療
痛みの少ない治療を心掛けております。
当院では、なるべく神経をとることなく、無理に削ったり、痛みの少ない治療を目指しております。
チクッ!がないよう、刺入部へ麻酔を使用したり、痛みの少ない細い針を使用します。また、麻酔液を体温で温めてから注射するなど、細部まで気を使っております。
確実な治療のため、専門的な検査を行います。
当院では、なるべく神経をとったり、歯を抜かないために、細部まで見ることができる歯科用CTを使用します